アトピー治療に必要なものは「ステロイドの正しい知識」と「信頼できる医者」

私は現在37歳の会社員で、アトピー体質です。一番ひどかったのは小学生・中学生時代で、今現在はかなり症状は落ち着いています。民間療法や食事内容の変更など、いろいろなアプローチがあると思いますが、私自身は病院で処方された薬が症状改善に最も有用だったと感じます、ただ、万事順調だったわけではなく、試行錯誤を繰り返していました。
今回は、私の体験談を少し紹介したいと思います。

アトピー治療の王道「ステロイド」

アトピーが原因で病院にかかった場合、医者に指示される王道的な治療は「ステロイド」を利用した治療です。
ただ、このステロイドという薬に関して、「症状が悪化する」や「効かない」、「治ったように見えてもすぐに再発する」とさまざまな口コミが溢れています。
ですが、私は自分の経験からもステロイドは本来とてもアトピー治療に有用な薬であることは間違いと思います。

アトピーに効く理由

そもそもステロイドが何故アトピーに効くのかというと、ステロイドの効果で炎症を抑制しているからです。炎症は、体の免疫が体に害を与えるものを攻撃し、その巻き添えで正常な細胞もダメージを負ってしまうことで起こります。私はこのことを医者から説明されるときに、「ミサイルを落とすと悪者をやっつけることができるけど、建物や地面を傷つけてしまうでしょ」と教えられて、とても納得した覚えがあります。
アトピー体質の人の場合はこの免疫が過剰に働いてしまい、本来免疫が攻撃する必要のないものまで攻撃してしまって皮膚が炎症を起こしてしまいます。
皮膚の炎症が長く続くと、そのかゆさから何度もかいてしまい、皮膚に小さな傷をつけてしまいます。そして、埃やダニ、紫外線や自分の汗のようなものから余計に刺激を受けやすくなってしまいます。その結果かゆみがさらに強くなって更にかいて皮膚を傷つけてしまう・・・という悪循環にはまります。
ステロイドはこの免疫の働きを抑制する効果を持っているため炎症を抑えることができます。そして炎症を抑えている間に根本治療として、スキンケアや生活空間の改善などの炎症につながる外的要因をできるだけ減らすことで症状のコントロールをすることができます。
このようにとても便利なステロイドですが、扱い方に何点か注意があります。

ステロイド治療は途中で止めない

先にお話ししたように、ステロイドによって免疫の働きが抑えられることによって、炎症を鎮めることができます。ただし、決して炎症の原因を解消しているわけではありません。つまり、対処療法にすぎないのです。インフルエンザにかかって熱が出た時に解熱剤を飲むと熱が下がります。ですが、体の中でインフルエンザウィルスがまだまだ優位の状態で薬の効果が切れてしまうと再度熱は上がってしまいます。ステロイドもこれとまったく同じです。
また、皮膚の表面は炎症が治まっているように見えていたとしても、深い箇所には炎症がまだ残っていることもあります。そのため、症状が一見おさまったからと言って薬を塗るのを止めてしまうと、徐々に免疫の働きが戻り、炎症も再発してしまいます。
子供にとって薬を定期的に塗るのはとても億劫なことです。そのため、治ったと感じた瞬間に塗るのをサボりがちになってしまうので注意が必要です。私自身も、薬を塗って症状が改善して、薬を塗るのを止めて再発してと何度も何度も繰り返してしまっていました。相手が子供の場合は、周囲の大人がきちんと薬を塗っているかを確認することが重要だと思います。
また、「ステロイドはとても厄介な薬で、なるべく早く卒業しなくてはいけない」というイメージを持っておる人が大勢いることも、薬を途中で止めてしまう原因です。私も当時の友達に教えられ、そのようなイメージを持ってしまっていました。しかし、かかりつけの薬剤師の方に「炎症の原因が残ったままであったり、完全に炎症が治まりきっていない状態で止めてしまうと症状はぶり返し、結局また同じことを繰り返す」ということを教えてもらい、自己判断で薬を止めないように徹底しました。確かに最終的には薬に頼らない状態を目指すのですが、正しい使い方をすることが非常に重要です。わからないことは、専門家である薬剤師に相談することが大切だと思います。⇒薬の専門家である薬剤師

自分に合ったステロイド薬を選び使い分ける

一言でステロイドと言っても、数多くの種類が存在します。例えばステロイドはその効果の強さによってランク付けされています。Ⅰ群が最も強力でⅤ群が最も弱いというように、5段階のランクになっています。
その人の症状であったり年齢、また薬を塗る場所によって、どのランクの薬を使うのがベストなのか?がとても重要です。更に、一度選んだステロイドを永久的に使用するわけではなく、症状が改善していく中で徐々に弱いランクに変えていきます。その際どのタイミングでステロイドを弱いランクに変えていくのか?またどのランクにするのか?も判断する必要があります。これらすべてを素人が的確に判断するのはやはり難しいので、医者のアドバイスに従うことになります。
ただ、医者の言うとおりに薬を塗っていてもなかなか症状が思うように改善しないと不安や焦りを感じてしまいますよね。今日世の中には「ステロイドは毒である」や「病院が金儲けするために余計な薬を処方している」という情報が多く出回っています。治療に不安や焦りを感じている時にこのような情報を目にすると、どうしても自分の主治医にも不信感を持ってしまいます。私もまったく同じでした。
このような状況でも根気強く治療を続けていくためには、やはり信頼できる医者の存在が必要不可欠です。私はいくつかの病院を渡り歩いた結果、そのような医者に幸運にも出会うことができました。アトピーの治療をしていく中で最も重要だけど難しいのが、信頼できる医者と出会うことだと私は思います。

アトピー治療の経験から思うこと

悪い噂も多くあるステロイドですが、アトピーの炎症を抑えるという目的においては間違いなく効果的な薬です。ただし忘れてはいけないのがステロイドはあくまでも炎症を抑えているだけで、根本的な原因を解消しているわけではないということです。対処療法としてステロイドを利用しつつ、体質改善や生活環境改善などの根本治療を組み合わせるこが重要です。
また、種類や副作用の多い薬なだけに、専門家である医者の知見も必要になります。書籍なネットなど、周囲にあふれている噂に惑わされて自己判断をしてしまわないためにも、自分が心から信頼できる医者を見つけて、そのアドバイスに従って適切かつ根気強く治療行いましょう。アトピー治療でもっとも大切な第一歩です。

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